数の子はニシンの魚卵です。ニシンは傷みやすい魚なので、昔から身を三枚におろして天日干しに、卵巣は天日干しや塩漬けにして保存食にしていました。
販売されている数の子は、塩漬けした「塩数の子」、調味した「味付け数の子」が主で、このほか昔ながらの「干し数の子」がわずかに販売されています。
味付け数の子とは、塩漬け数の子を塩抜きして、だし汁やしょうゆ、酒、みりんタレに漬け込んだものです。
かつては北海道を中心にニシンが大量に獲れましたが、ニシン漁の衰退に伴い生産量は大きく減少し、近年は海外からの輸入物が多く、主な輸入先はカナダ、アメリカ、ロシア、中国、韓国です。【出典:農林水産省HPなどより抜粋】
北海道余市郡余市町山道村で、明治時代に中国から導入された中国梨の「鴨梨(ヤーリー)」の偶発実生とされ、かつて北海道のいたるところで栽培されましたが、現在ではほとんどが北海道余市町(北海道の西部、積丹(しゃこたん)半島の東の付け根に位置)で生産されています。
洋梨のような見た目で、果実は400g前後から大きいものでは700g程度です。
洋梨のような追熟の必要はなく、果肉は白っぽく、甘味の中にさわやかな酸味があり、和梨のようなシャリシャリとした食感と特有の香りがあります。
出荷されるのは10月中旬から下旬頃です。【出典:JAよいちHPなどより抜粋】
日本におけるホタテ貝の生産量は漁業・養殖業をあわせて約50万トン程度です。主産県は北海道及び青森県で、北海道は漁業が主で、青森県は養殖が主体となっています。
ホタテ貝は世界的にも人気の高い食材で、日本からの水産物輸出の1位となっています。
古くからホタテ貝の産地として知られた津軽湾周辺では、大きなホタテの貝殻を鍋代わりにして、イワシやサバの切り身と自家製の味噌をのせて焼いていました。
この素朴な漁師料理が「貝焼き味噌」で、卵が手に入りやすくなった近年になり卵でとじて食べるようになりました。【出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」などから抜粋】
福島県は園芸王国で、年間を通じて様々な果実が生産され、7月から9月まで出回る夏の果実の王様“もも“は人気が高く、日本で生産されるももの約半分が福島県で生産されています。
福島県で栽培されているももの品種には、福島県の主力品種で半数を占める「あかつき」、福島県オリジナル品種の「はつひめ」、色が黄色の「黄金桃」などがあります。
「あかつき」の果実の重さは250~300gくらいで、肉質は締まっていて緻密です。やや赤みの差した乳白色の果肉は甘味が強くてほどよい酸味もあり、果汁を豊富に含んでいます。ややかための桃なので日持ちがよいのもポイントです。【出典:JA全農ふくしまのHPなどから抜粋】
「さんが焼き」は千葉県房総地方に古くから伝わる漁師料理です。
房総半島周辺では昔からアジやイワシ・サンマなどがよく獲れ、漁師たちが船の上でも簡単に調理出来るということで、青魚を味噌といっしょに包丁で細かくたたき、「なめろう」という料理をつくりました。
この「なめろう」を漁師は山へ仕事に行くときに持っていき、蒸したり焼いたりして食べたのですが、千葉の古い方言には、「○○の家」のことを、「○○が」という訛りがあり、山の家で食べた料理ということで「さんが焼き」と呼ぶようになったとのことです。
「なめろう」をアワビの殻(から)につめ、焼くことで魚の生臭みが抑えられ、傷みにくくなるのが特長で、お弁当やおつまみにも最適で、冷めても美味しいため幅広い場面で活用されています。【出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」などから抜粋】
高野豆腐は、古くは農家の副業として、かための木綿豆腐を凍らせて、凍ったまま20日間熟成させ、脱水し、乾燥(かんそう)させてつくってきました。
鎌倉(かまくら)時代末期にうまれた日本の食品で、高野山で生まれた高野豆腐(こうやどうふ)、信州や東北地方の農村地帯で生まれた凍豆腐(しみどうふ)の2種類があり、この2種類の豆腐の統一名として、「凍り豆腐」と呼ぶようになり、一般的には高野豆腐として広く認知されています。
現在の凍り豆腐は、高野豆腐を工場で生産したもので、ほとんどが長野県で生産されています。【出典:長野県HP「しあわせ信州」などから抜粋】
いなりずしの由来や発祥の地には諸説ありますが、日本三大稲荷とも呼ばれる豊川稲荷の門前町も発祥の地とされ、豊川稲荷がある豊川市の郷土料理です。
甘辛く煮た油揚げの中に、酢飯を詰め、たわら状にしていただく。油揚げの味付けは家庭ごとに異なり、酢飯の中に具材を混ぜたり、さまざまなアレンジがされています。
菜飯は田楽とセットで「菜飯田楽」として古くから全国各地で食されてきました。愛知県豊橋市では、東海道五十三次の吉田宿の名物料理のひとつであったと言われるこの「菜飯田楽」を地元の名物料理としています。【出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」などから抜粋】
味噌カツにかける味噌ダレは、愛知県の食に欠かせない豆味噌をベースに砂糖やみりんを加えて甘くし、出汁などでのばして作られています。
家庭やお店によって配合はさまざまですが、基本的には甘辛い味付けです。
この味噌ダレは東海地方を中心に市販され、味噌カツだけでなくおでんや風呂吹き大根にも用いられます。
味噌ダレに用いられる豆味噌は大豆を直接麹にして作られ、この豆麹に塩と水を加えれば、豆味噌の完成です。シンプルな材料で作られる豆味噌は、甘みが少なく、旨みとコクのある濃厚な味わいが特徴です。【出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」などから抜粋】
独特な味わいのアボカドの消費量は、日本だけでなく世界で急増しています。
国内で販売されているアボカドのほとんどがメキシコやペルーからの輸入品で、その輸入量は右肩上がりで増加を続けています。
アボカドは、寒さに弱く、暖かい気候を好むため、国内では和歌山県、愛媛県など柑橘類の栽培が盛んな暖地で生産されています。
輸入品は見た目が黒っぽく、皮が固くて厚いので輸送にむいている「ハス種」という品種で、国内では主に寒さに強い「ベーコン種」が栽培されています。この「ベーコン種」は見た目は緑色で、皮が薄くて傷つきやすいものの、味は「ハス種」よりも優れているといわれます。【出典:中央果実協会HPなどから抜粋】
お正月のおせち料理に欠かせない食材、大粒の黒大豆は古くから丹波地域で栽培され、幕府や宮中へ献上されたほか、年貢を黒豆で納めた記録が残っていて、兵庫県が日本一の産地となっています。
その中でも丹波篠山市が全国の栽培面積の約2割を占め、「丹波篠山の黒大豆栽培」は「日本農業遺産」の認定を受けています。
主に栽培されている「丹波黒」という品種の特長は、一般の大豆が百粒重30グラム程度であるのに比べ、丹波黒は80~90グラムと大粒です。
また、煮ても皮が破れにくくよく膨らみ、漆黒の色つやと広がる芳香、そのもちもちした食感により極上の食味となります。その大きさや姿形の美しさ、美味しさから、最近では洋菓子など、様々なお菓子にも用途が広がってきています。
また、莢が若い時期(10月)に収穫するエダマメも、豊かなボリューム感と深いコク、独特の風味により非常に人気があります。【出典:兵庫県HPなどから抜粋】
れんこんの生産量第1位は茨城県ですが、熊本県もれんこんの主要な産地で、中でも細川藩の天保年間に新田開発された宇城地方は今も主産地として栽培が盛んです。
からし蓮根は味噌と和からしを混ぜ合わせたものをれんこんの穴に詰め、小麦粉、空豆粉、卵の黄身の衣をつけて油で揚げたものです。
この細川藩と縁のある料理として知られ、病弱であった肥後細川家初代藩主忠利公はこのピリッとした辛さが効いたのか、食欲も増し、みるみる剛健になられた…というのが「からし蓮根」の由来だとされています。また、輪切りにしたれんこんの外観が細川家の家紋、九曜(くよう)の紋に似ている事もあって、忠利公は「からし蓮根」の製造方法を秘伝とし、明治維新まで門外不出の味でした。【出典:農林水産省HP「うちの郷土料理」などから抜粋】
ネギには、主に白い部分を食用にする根深ネギと、緑色の部分を食べる青ネギ(葉ネギ)があります。
「博多万能ねぎ」は葉ネギで、「万能ねぎ」は福岡県JA筑前あさくらで生産された青ねぎの登録商標となっています。
関東地方では下仁田ねぎに代表される根深ネギ系が、関西では九条ねぎに代表される青ネギ系が好まれる傾向があります。
昭和50年代に「博多万能ねぎ」の京浜市場への出荷が始まりましたが、青いところは捨てるという関東の食文化に大変苦戦しました。
そのような中、飛行機を使い短時間の輸送で、鮮度を保ったネギを届けることで、空を飛んでやってきた「博多万能ねぎ」は大評判となり、今では青ネギのトップブランドとして定着しました。【JA筑前あさくらのHPなどから抜粋】